土地を買って家を建てる方に朗報かも!土地先行ローンでつなぎ融資がいらなくなる?
2022年04月22日 07:32 Category : ニュース
少し前のお話になりますが、住信SBIネット銀行が、「土地先行ローン(2回に分けて融資)」の取り扱いを始めたという記事が、ITmediaで紹介されました。
マンションや、建売住宅を購入する場合は、契約時に手付金を、引き渡し時に残金を支払います。
この場合は、主に手付金は自己資金で用意して、残金は住宅ローンでまかなう、というのが一般的です。
ところが、土地を買って家を建てる場合、家を建て始める前に、土地の代金を全額支払わなければなりません。
通常、家を建てる前に、土地の代金を住宅ローンで賄うことはできません。
では、どうするのか?
まず、土地を見つけたら、おおよその建物価格を算出し、銀行に住宅ローンの申請をします。
その審査でOKをもらえても、融資が受けられるのは、建物が完成してからなのです。
でも、土地代金は、土地の売主さんに支払わなければなりません。
そこで必要になるのがつなぎ融資です。
建物が完成し、住宅ローンが下りるまでの期間、銀行から必要なお金を融通してもらうのです。
必要なお金は土地代だけではありません。
建物の契約時の着工金や、中間金など、完成・引渡し前に建築会社に支払う費用も、数百万単位で必要になります。
「つなぎ融資があるから完成まで住宅ローンがおりなくても大丈夫」
ともいえるのですが、つなぎ融資は、それ自体に手数料がかかるうえ、金利が高いのです。
条件によりますが、手数料は10万円ほど、金利は2~4%が一般的です。
金利2%で、半年間、3000万円のつなぎ融資を受けると、約40万円もかかるということです。
さらに収入印紙も必要ですし、煩わしい手続きもしなければなりません。
このように、つなぎ融資はお客様にとって、けっこうな負担がかかる制度なのです。
冒頭の住信SBIネット銀行が発売を開始したのが、このつなぎ融資を使わずに、1回の住宅ローンの申し込みで、土地を買って家を建てることができる土地先行ローン(2回に分けて融資)です。
これは、土地購入の際に建物まで含めた融資の申し込みをして、土地購入時に必要な額を融資してもらい、完成時に建物分を融資してもらえるというもの。
金利は、通常の住宅ローン並みの金利が適用され、申し込みも1回、手数料も1回のみで、かなり負担が軽くなるようです。
建物分の着工金や中間金を融資してもらうことはできないそうですが、頭金ゼロでもいけるとQ&Aに出ていますので、自己資金をその分にまわせば対応できる可能性があります。
つなぎ融資の金利・手数料に50万円も払うなら、キッチンのグレードを上げたり、お好みの家具などに充てたいですよね?
とはいっても、ネット銀行として、初めての取り組みということですので、お話しを進めていくと、まだまだ使い勝手が悪いことが出てくる可能性もあります。
でも、このような動きが出始めると、他のネット銀行も黙っていられずに、追随する動きが出てくると思います。
競争が始まれば、どんどん使い勝手もよくなることでしょう。
土地を買って家を建てる方は、気に留めておくと良いと思います。
実際に気に入った土地が見つかると、とにかく時間がない!というケースが多く、金融機関を検討する時間がないケースも多いのです。
事前に下調べをしておかれるとよいかと思います。