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住宅ローン事例①「マンションからの住み替え」

2023年04月10日 17:05   Category : 住宅ローン,建築・住宅用語

久々の住宅ローンに関するブログです。今回から数回にわたり、実際に弊社に相談のあったかたの事例をご紹介していきます。まずは「マンションからの住み替え」事例です。

 

 

A様は、4年前にマンションを購入されましたが、今回奥様のご両親との二世帯住宅を建築(建替)することになりました。土地は義両親の名義、建物はA様の名義、建築資金は全額住宅ローンとする予定です。さて、このような場合、どのように話が進んでいくのでしょうか。

このとき、最初に注意しなければならない点は、A様が4年間にご購入されたマンションについて「住宅ローンが残っているかどうか」、義両親の土地と既存建物も同様に「住宅ローンが残っているかどうか」。この点が重要です。もし住宅ローンが完済していない場合、登記簿謄本に「抵当権」という権利が設定されているはずです。この権利は、以前のブログにも記載がありますが、銀行などの金融機関(保証会社を含む)が住宅ローンを貸し付ける際に設定する権利です。この権利を抹消するためには、住宅ローンを完済し、金融機関との間に債権債務がなくならないと手続きができません。稀に住宅ローンは完済しているのに、抵当権だけが残っているケースもありますので、この場合は早急に抹消の手続きをしましょう。

A様の状況を確認してみましょう。A様は、当時3,500万円で売りに出ていたマンションを2,500万円のローンと1,000万円の自己資金で購入され、現在の住宅ローン残高が2,250万円とのこと。また義両親は自己資金にて土地と建物を購入されており、抵当権は設定されていませんでした。この状況において、新しい住宅ローンをどのように組んでいくのでしょうか。A様の情報として「年齢35歳、勤続10年、年収650万」であり、借入希望額5,000万円とすると通常の住宅ローン審査としては、返済比率も問題なくクリアして、住宅ローンを組むことができます。では。マンションの住宅ローンは???

住宅ローンとは、あくまで「自らが居住するための建物の購入資金」であるため、マンションに住宅ローンが残ったままでは審査を進めることができません。つまり住宅ローンを完済する必要があります。

完済する具体的な方法は「①自己資金で完済」または「②第三者に売却してその資金で完済」の2つとなります。今回のケースは②となりました。これを進めるために、新築計画と同時並行で、今住んでいるマンションの売却を進める必要があります。多くの場合、新たな住宅ローンを組む際に「売却条件」というものが付帯されます。これは、新築住宅が完成するまでの間(場合によっては数カ月延長してくれるケースもあります)に、既存マンションの売却を完了して、既存住宅ローンを完済するというものです。

マンションの売却は、その立地条件や引渡時期、金額によって「すぐに」買い手がつく場合もありますし、新築住宅引渡ギリギリまで売却ができない場合もあります。欲を出してしまう(例えば、新築住宅完成と引っ越しの時期に合わせてマンションの引き渡しになるといいな、もう少し高値で売りたいな)と、うまい流れがつかめない場合もありますから、よほどのことがなければ、すぐに売却してしまうことをお勧めします。

 

 

A様の場合、建物工事中に3,300万円で売却することができ、一時的に仮住まいに転居されてから、新居へ再転居をされました。価格も近隣の平均売買価格に沿ったもので、既存の住宅ローンも滞りなく返済することができました。

実はここで1点注意しなければならないことがあります。それは譲渡所得というものです。不動産を売却した際に購入時の価格と比較して、もしプラスになっていた場合、それは譲渡益、つまり所得があると考えます。(当然、物価や地価その他の影響もありますから、単純な金額だけでみるものではありません)

所得である以上、税金がかかってくるわけですが、ここにもポイントがあります。購入してから売却するまでの期間が5年以下であれば「短期譲渡所得」、5年を超える場合は「長期譲渡所得」となり、それぞれ税率が変わってきます。この税率に対して、「特定居住用財産の譲渡損失の損益通算及び繰越控除」という制度が利用でき、所有期間に関係なく最高で3,000万円の控除を受けることができるのですが、実はこの制度は、住宅ローン控除との併用ができない制度です。つまり、マンションを売却した際に「所得」が発生して、この制度を利用してしまうと、新しく組んだ住宅ローンの控除が受けられない、ということになります。

A様の場合、「購入額―売却額がマイナス」であったため、所得は発生せず、住宅ローン控除をそのまま利用することができましたが、ケースバイケースですので、よく調べてみる必要がありますね。

 

いかがでしたでしょうか?住み替えに抵抗があったり、どのように進めていけばよいのかわからないといった方も大勢いらっしゃいます。弊社では、家づくり無料相談会を随時実施しております。住宅ローンのご相談もお受けいたしますので、お気軽にご相談にいらしてください。

(つづく)

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